President's Blog
社長ブログ

01 Feb. 2025

スーツ屋が語る経営者向けスーツとは(サイズ編)

第2回は、スーツのサイズについてです。

さて、スーツを着用するうえで、何よりも大切にしたいのはサイズ感です。
どんなに高級な生地を使い、どんなに上等な仕立てをしても、
サイズが合わなければ、残念ながらそのスーツの価値は半分にも満たないと考えます。


というのも、拘りのブランド、生地や仕立ての良し悪し、
マニア垂涎のディティールについては、知識がないと分からないからです。
つまり、一般的にはほとんど理解されない代物なのです。
(生地メーカーのゼニアやロロ・ピアーナくらいは市井に広く浸透しつつありますが、
袖付けがマニカカミーチャだとか、内ポケットが本台場仕上げだとか、
その手の類を気にして見る人は、スーツ人口の5%程度でしょう。
我々はスーツ屋なので、職業柄気にしてしまうものですが(笑))

しかし、サイズについてはどうでしょうか。
男女問わず、服を着るときに必ず意識するポイントゆえ、
サイズの違和感にはとても気づきやすいものです。
だからこそ、サイズだけはどんなスーツを着るときにも大切にしてほしいのです。

それでは、ここでは代表的な2つの勘違いをお話します。

一つ目の勘違いが「リラックス感」です。

確かに、やや大きめのスーツだと、とにかく着ていてラクだと思いますが、
経営者がスーツを着用するシーンは必ずと言っていいほど人前=オフィシャルな場面です。
そういった場面で、緊張感に欠けるダボダボとしたサイズ感のスーツが相応しい筈はありません。
ましてや、自らの会社を代表し、会社の姿勢を体現する経営者にとっては、
プラスに作用することはまず無いでしょう。

一方で、二つ目がいまだ蔓延する「スリムスーツ」という勘違い。

少し前に流行った20代~30代前半の若者たちが着ていた、ピタピタのスリムスーツも、
やはり経営者には相応しくありません。
体型に気を使い日々トレーニングを重ねるストイックで自制心のある一部男性諸君を除けば、
年齢を重ねていくうちに若い頃とは体型が変化していくもの。
いい年齢の大人がそのスタイルを真似しても、ただのパツンパツンスーツになってしまい、
年齢や立場からくる経営者特有の品位や余裕や経験など、
積み上げてきたものが一気に消し飛んでしまうくらいのマイナスインパクトです。

つまり、スーツには適正サイズなるものが存在し、
それは年齢や立場によって変化するということなのです。
そして、極度のラクさや、妙な気張りは禁物であるということにほかなりません。

シリーズ第3回では、逆にこれさえ気を付ければ皆から信頼されるという
「本当の適正サイズとは?」ということに迫っていきたいと思います。


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