デニム、ジーンズ、ジーパン… その違いは?
こんにちは、デニムスーツinBlueの代表/松岡浩文です。
私は、日常的に店舗に立っていることも多いのですが、お客様から必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。このブログを店舗で書いている最中にも数々の質問を受けました。
デニムとジーンズの違い
「デニムとジーンズの違いって、何ですか?」
「デニムスーツって、ジーンズ生地で作られたものよね?」 などなど。
結論からお伝えします。これが定義ですので、皆さん是非覚えてください。
・デニムとは:インディゴで染色された経糸(たていと)を用い綾織で織られた生地
・ジーンズとは:上記のデニム生地を用いて作られたワークパンツはじめとする製品
簡単にまとめてみましたので、以下の図を参考にしてください。デニムという生地をもとに作られた製品の代表的なものとして、ジーンズやジージャン、そしてinBlueで扱っているデニムスーツ等があります。

この定義で、デニムとジーンズの違い論争に終止符を打つことが出来た気がするのですが、ピンとこない読者の方が9割以上いると思いますので、詳しく解説します。
「デニム」のという言葉の由来
そもそもですが、「デニム」という言葉、どこから来たのでしょうか。
フランス語の「Serge de Nimes セルジュ・ドゥ・ニーム」(ニーム地方の綾織物)という言葉が現在の「デニム」の語源です。綾織の織物のことを表すサージ(Serge)という言葉は聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これは英語読みになります。
フランスの南部は温暖な地中海性気候であり、19世紀当時綿花などの栽培も行われており、自国内や海外への綿製品の貿易も盛んに行っていたそうで、特に港町のマルセイユに近いニーム地方が温暖な気候や立地条件のもと、織物の生産地として有名でした。

時代とともに、このフランスのニーム地方の生地がアメリカなどで取引されるようになり、英語で発音しやすいように前半を省略して「デ・ニーム」に変化し、やがて「デニム Denim」へと変化したといわれています。
ジーンズという言葉の由来
諸説あるのですが、「ジーンズ」という言葉は、イタリアの「ジェノバ Genova」に関係してます。
イタリアのジェノバはアメリカ大陸へ輸出する「織物」の集荷地としても有力でした。一説では、新大陸のアメリカ人たちがジェノバから来ていた船乗りたちが着ていたズボンの素材やあるいはズボンそのものを「ジェノバ製」という意味の「ジェンズ (Genes)」あるいは「ジェノワーズ(Genois)」と呼んでいたといいます。その呼び方がやがて「ジーンズ」と発音されるようになったと言われています。
1850年以降にかの有名なリーバイ・ストラウスがゴールドラッシュに沸くアメリカで、作業着としてジーンズを売り出したが、その後1960年代以降反体制の象徴のような形で若者を中心に全世界に広まっていきました。

ジーンズのことをなぜデニムと呼ぶのか?
正直、これはメディアの影響が大きいと思います。かつてジーパンと呼ばれていたジーンズは「少し古臭い感じ」がしませんか。これはメディアの影響が大きいと思います。
その歴史は、ジーンズは、戦後GHQの放出した古着をアメ横などの闇市で中古衣料品として販売した際に、GI(アメリカ軍兵)パンツと呼ばれ、そこからジーパンと呼ばれています。
流石にジーパンだとイメージが悪いのか、のちにジーンズと呼ばれるようになり、60年代以降の若者の象徴となりました。60年代~70年代言えば、学生運動、安保闘争、オイルショック等日本も激動の時代。言ってしまえば、団塊の世代の青春そのものなのかもしれませんが、今の30代や40代にとっては生まれる前の話なわけです。
2000年代以降、デニムという名前に変わっていったのは、70年代や80年代にジーンズという「若者の象徴」についたイメージを払拭し、もう少し都会的でスタイリッシュなものにアップデートさせたかったのだろうと思います(あくまで私の意見ですが)。
製品はリーバイス黎明期から変わらないのに、メディアがジーパン・ジーンズのことを「デニム」と、呼び方を変えるだけで少し現代的で、何か時代を反映し新しいものになる気がするのは僕だけでしょうか。